よく体験レッスンに来られて、
レッスンを始めたいと思ってくれた方からの質問で多いのが
「月にどれくらい通えば良いですか?」
「どれくらいで上手くなれますか?」
ということです。
僕のスタジオでは月に何回のレッスンと決まっておらず
来てくれる方によって目的もさける時間も違うので
自分に合わせて回数も自由、変動も出来ます。
続ける事に意味があるのでこのシステムをとっています
(特に事務所所属のアーティストの方は何曜日、何時レッスン
というのがスケジュール上難しい事が多いので)
でも月のトレーニングは何回?知りたい!と思うと思いますが
それは来てくれた方の現在のレベルと
何を、どこまでを、いつくらいまでにを目標としているか
普段どれくらい自身で練習をできるか
月にボイトレにさける予算もあります|ω・`)
によって変わるので何回ということは決まらないと思います(*´﹀`*)
しかし皆さんどれくらいトレーニング行こうかな
という目安や折角トレーニングを始めるなら
やっぱり上達した結果を効率的に出したいですよね?
そこを「なるほどー」と思って頂く為に
前置きが長くなりましたが
-鉄は熱いうちに打て!-のお話を今日はします!
ボイトレは鍛冶に例えるとわかりやすいと思います。
みなさんの発声や歌唱能力が「鉄」であり
僕がみなさんの持つ「鉄」を鍛え上げる
鍛冶職人です。
僕と言う鍛冶屋さんに持ち込まれる皆さんの素材は
刀だったり、包丁だったり、ノコギリだったり、農具だったり
様々です。ここでは刀に絞ってわかりやすく話しましょう。
皆さんが持ち込んだ時点で
まだよく切れる刀としてはまだ完成していない状態が多いです
もしくは鉄の状態で、これで刀を作って欲しいですと言う方もいます。
「鉄は熱いうちに打て!」の言葉があるように
鉄はそのままだと硬くて形は変わりません
熱く熱く熱して柔らかくなっている時でないと形は作れません。
冷めてしまったらまた一度熱するのに時間をかけ
そこからまた叩いていかなくてはいけません。
鍛冶屋は何度も何度も叩いていきます
なぜなら鉄は叩くことによって素材を構成する組織の結晶を
細分化し密度を高くし素材の強度が上がるからです!
ボイトレも同じく
何度も何度も叩く(レッスンする)ことで基礎という結晶の密度が増し
強度を増し発声や歌にどっしりとした安定感が出ます。
熱した皆さんという刀が冷める前に
もう一度レッスンをしてその続きをするというのが
一番効果的です!
それでは毎日行かないとじゃない!となってしまいそうですが笑
レッスンが終わったら次にレッスンに行くまでに
どれだけ自分でレッスン内容を復習し自主練をするかで
なるべく冷めないように熱い鉄の状態を維持することができます。
ある意味レッスン外では皆さん自身が自分の鍛冶になり
僕が「ここをこのように叩いて次回までに少し形を整えておいてね」
と言って、皆さんが自分でトンテンカントンテンカンと鍛冶をして
常に熱い状態を保っている形です。
そして僕がまたそこからプロの鍛冶職人の技で
一段階良い状態も持って行ったり、皆さん自身がトンテンカンした時に
「これで合ってました?」ということを少し軌道修正したりします。
これがレッスンを効果的に上達していく肝になり
僕は「レッスンからレッスンまでの間をどう使うかだよ」と言います。
レッスンに来ただけでは上手くなりません
レッスンは「練習場」ではなく「教わる場所」です
その教わったものを自分一人でもできるように反復するのが「練習」です。
人それぞれ、今のレベルも、日々の練習できる量も違います
なので、どれくらいで冷めてしまうかも維持できるかも違います。
そしてどれくらいの期間でどれくらいの強度のものを作りたいか
もそれぞれ違います。
のんびりと数年かけて少しずつ刀を作っていきたい方
できるだけ早く刀を完成させたい方
意外に皆さん自身で毎日トンテンカンしててもらうと
質問が湧いたり、早く次を見てもらいたいなあとなったりするものです
しかしながら皆さん各々の回数に関しては
各トレーナーさんに相談するのが良いと思います。
一番効果的で刀が完成するまで続けられる形が良いと思います。
刀が完成すると、それは感動的ですよ!
そして刀ができたら、使っていると切れ味が落ちたり
刃こぼれすることがあります。
なので定期的にまた鍛冶屋に刀を研ぎ直しに出します。
これもあまりに切れ味が落ちすぎて、刃こぼれしすぎてる状態だと
中々元の状態に戻すのに時間や労力もかかります。
せっかくできた刀なので大切に
こまめに研ぎに出すのが良いと思います!
とにかく自分という刀を大切に
自分の中の「熱さ」を感じ「鉄は熱いうちに打て!」です。
おのずと自分の中で目安も見えてくると思います。
今回はそんなお話でした!
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