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  • 執筆者の写真Zen Voice Factory_ZN

第3聲「いざボイトレ海!僕らはどこを目指すのか!?(前編)」

「歌唱王に俺はなるっ!!」(あ、その流れで話はいくのね)

歌が歌えなかったゼンキー・D・ナガツカ少年は

とにかく高い音が出ない、歌が上手いと言われない

ならばとにかくボイトレというものだ!

と右も左もわからないまま、自分とのフィーリングだけを信じ

合う先生を探し、当時ボイトレ海へ飛び出したのでした。


しかしその「歌唱王」になる為には

具体的にどうしたらいいのか、今思えば

「あのプロのように歌える」という

曖昧なイメージのみで捉えていたし、そうゆうものだと思っていましたし

きっとボイトレ海に飛び出して

その波の流れに乗っていればきっと辿り着く!

導いてくれる、、、

そうゆうものだと思って、やみくもに飛び込みました。


それからまず2年くらい、船はその潮流を進んでみましたが

確かになんとなく昔よりは声が出たのかなーという感じでしたが

歌が上手くなったとは言われませんでしたし

思いませんでした。


別の先生というボイトレ海の別の潮流に今度は乗り

また2年ほど。

結果は同じでした。キーは半音も上がりませんでした。


その辺りで思い始めました

「ああ、自分才能ないっす、ウタウマの実とか食べてないし、、、

声も元々低いし、もって生まれたものが損してる、、むいてないかもな」


さあ、ここでこの文章にお付き合い頂いている

歌唱王を目指す「歌イ賊」達に、上記の間違いと真実を伝えておこう!


まず、歌がものすごく上手い人を誰か思い浮かべてほしい

リスナーに歌が上手いと思ってもらったり

感動をしてもらう「歌」を「歌う」為に必要とする体の構造は

その「歌うま人」と、「あなた」とは同じなのです。

性別、国籍が違えど、同じです。

生物の中でも人間は特に

「いろいろな声を出すことができ」「言語を用い会話ができる」

と言う事ができる声帯の発達の仕方をした稀にみる

といいますか唯一の生物なのです。


声を出す為に必要な構造は

声帯であり、声帯を囲む外側には同じ軟骨の構造があり

その軟骨を首の中で吊り下げている筋肉群は同じ数があり

口があり、舌があり、肺があり、横隔膜があり

呼吸ができる。

その部分になにか決定的な障害がなければ同じなのです。

(もちろん大きさには性別、年齢、個人で多少の差はある

これはむしろ、同じだとみんな同じ声になってしまうので

違うことにより個性を持ててよかったということになる。)


じゃあなぜ、自分はあの上手い人のように歌えないのか??


それは良い歌に使わなければいけない

体の構造のうち、どこか、もしくは、複数が

しっかりと正しく、バランスよく動かず

歌を歌う以前の、日常生活の会話での発声の癖や

独自に歌い始めた時についた癖で

ある一部だけを偏って使い、他の動かなくてはいけない筋肉が

眠ってる状態になっているのです。

だから何か無理が起きているのです。

足に障害のある方を覗き、皆、

歩く筋肉、その為の神経の伝達というものを持っている

しかし、何かの理由に一ヶ月寝たきり生活になったとすると

一ヶ月後、歩行は困難になりリハビリが必要になるのは

想像ができると思います。


ボイトレとはまさにリハビリであり

何か自分にない体の構造を新たにつけるような作業ではなく

すでにあるものを使えるように戻す作業なのです!


よって、

「持って生まれたものが違う!」

「才能が、センスがない!」

これは存在しないことになります。

才能を生まれた人、つまり、元々なんらかの拍子で

良い歌唱に必要な動きが自由にできるということですが

もちろんいます、でも稀です。

歌が上手くなる為には元々の才能は必要ないでしょう。

あればすでに上手いので上手くなる必要がないですからね。

上手くなるという事は皆、上手い方も、それ以上に上手くなるという事は

努力をしていると言う事になります。



スポーツなどは、競技によって

どうしても体格で有利、不利が決まってきてしまう部分があります

ジョッキーになりたくて身長180あったら厳しいし

プロバレーボール選手になりたくて身長150未満だとなかなか厳しいし


しかし、それに比べ歌唱に必要とする人の構造は

「構造自体」にほとんど大差がないのです。


以前「外国の方は声が高い、鼻が高いから」と

トレーナーから教わった事があります。

その時はなんで欧米に生まれなかったんだろうと思ったものですが

鼻を引っ張ってみたりもしました、、、

関係ないです笑 


文化の違いで、そもそも歌唱のスタイルが日本と大きく違っていただけです

今でいう、いわゆるミックスボイスが当たり前というだけのことです。

日本よりもだいぶ以前から海外のPOPS、ROCK、etc...では普通に使われていて

小さい頃からそんな音楽を聞いている海外と

10年位前まであまりミックスボイスということも言われず

特に男性はほとんどが話す時のようなチェストボイスで歌っていた文化だった形で

その時代たまにハイトーンを使うアーティストは特異に声が高いと思われてたのです。

最近ではインターネットの普及で海外の情報もより入ってくるのが

当たり前になってきたからか、はたまた

日本の男性文化自体が、昔のように「男たるもの!」「一家の大黒柱!」

のような男臭いものではなく、少し中性的になってきたからか

ずいぶん普段の話し声から低く野太い人は少なくなった印象です。


女性の場合は元々、日本は少し話し声から歌声に近い発声をする事が多いので

男性ほど大きな変化は無いように思います。

しかし、日本の歌唱教育用語の曖昧な捉え方が原因で

たまに高音発声や、逆に低音発声がうまく行かない方がいます

それはまた別の回で書きます!


さて、

「持って生まれたものが違う」ということはない

むしろ同じだ!という辺りで

前編はここまでにして

次回後編は、その同じものを、リハビリし鍛え上げ

【僕らは目的地、どこへたどり着けばよいのか?】

というボイトレ海の航海日誌を書きたいと思います。


ではまた後編で会いましょう。

ウィーゴー!


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